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祝!オバマ大統領

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ちょうど40年前に暗殺されたロバート=ケネディーが、40年後には黒人の大統領が現れるだろう、といっていたことは有名な話だが、人種差別と戦い続けた彼の夢がやっとかなった。ただ、ロバートは、今はこんなに人種的偏見が満ちているけれども、社会の進歩は速く、想像もつかないことが40年後には起こっている、という意味で言ったのであって、ここまでアメリカが傷ついて初めてかなう夢だとは思わなかっただろう。しかし、こういう夢は大いなる産みの苦しみがあって得られるものなのかもしれない。新しい大統領とともにアメリカが正気を取り戻してくれることを期待したい。

 一方、日本のマスコミでは、マケインの方が自由貿易主義であって日本にはよい、などとコメントをしている人がいるが、こういう人のいう「日本」はトヨタと自民党のことだろうか。自動車を買ってもらえる見返りに日本は自国民しか殺したことのないイージス艦のようなガラクタを買わされているのだが。
 オバマが保護主義なら大いに結構である。是非アメリカのために自国の産業を守ってくれ。逆に日本も、味の落ちるカリフォルニア米は買わない。また、そのほうが気候条件として無理な水田造りをやって、地下水を汲み尽くし、排水も考えないから腐敗臭のする湖を作ってしまって、アメリカの大地がぼろぼろになることもないだろう。逆に日本はその分、恵まれた降水量と短い川でさっさと排水のできる国土をつかって農業をやる。但し自民党のままでは、農家は経営していけないから、アメリカ共和党とともに日本自民党も退場してもらわないと話にならないが。

 今回の選挙戦で、オバマは変革を訴え、マケインもブッシュとの違いを強調した点では、変革を訴えていたといえるが、考えてみたら与党のまま改革なんていわれて信じるほどのバカな国民はそうそういないと言うことだろう。アメリカはまだまだ期待できる国、光を失っていないのかもしれない。

 選挙戦を見ていてもう一つ気になったのは、ただの悪口かもしれないが、オバマは社会主義者ということばである。今後はこのあたりもキーワードになってくるだろう。
 日本では今までJRの事故のような不都合があると、例外的な事象であるかのように「もうけ優先」だとか「利益偏重主義」といういいわけでごまかしてきた。おかしな話だ。資本主義のもとでもうけを優先し、利益を偏重して何が悪いのか。
 資本主義には競争があるから、一等賞の賞品が欲しくて一生懸命走るからみんな足が速くなるといっていたのは誰だろう。何かあれば「過度の競争で速度偏重主義に陥り、子どもが大けがした」とでもいうのだろうか。ふと立ち止まって、こんな競争をしてなんになるのだろうか、今まで少し足の悪い子がいたって目立たなかったのに、走らせてみると、「あ、あの子、足が悪かったのね」と白日の下に晒される。そんな競争になんの意味があるのか、考えてみるべき時が来ているのかもしれない。
 資本主義はよくて、悪いのは利益偏重主義だけなのか、資本主義は良くて悪いのは市場原理主義だけなのか、それとももっと根まで腐っているのか。資本主義の中心部であるアメリカを襲う危機の正体がなんなのか、これから明らかになってくる。

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