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神州の泉: 『植草事件』を惹起した巨大な闇(4) 権力の包囲網

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権力の包囲網

 フライデー事件の公判では虚偽情報の出所が明らかにされなかった。国家権力が個人を陥れるために虚偽情報を意図的に流布したのなら、それは重大な犯罪行為だ。政権交代が実現しなければ真相解明は難しいだろう。巨大な権力の闇は深く、真相解明には多大な困難を伴うと考えるが、真実を追求し、必ず真相を明らかにして参りたい。(「植草一秀の『知られざる真実』」 の「フライデー」名誉毀損訴訟での勝訴確定から抜粋)

 植草さんは小泉政権を熾烈に批判したために、国策捜査の陥穽(かんせい)に嵌められた。だが、植草さんご自身はその置かれた立場ゆえに、一度も自身の蒙った事件を国策捜査であると表明したことはない。しかし、上記の心情を拝察すれば、彼自身が政治的謀略に嵌められたことを最もよく感じていることは明白だ。この背景には、個人の力では太刀打ちできない巨大な国家権力の闇が存在している。この闇の正体はアメリカの傀儡となって構造改革、その他の反国益的な政策を押しすすめた政権、その政権の肩を持った一部警察・検察官僚がいる。これに加えて、裁判所さえも権力に加担して、真実公平な裁きを放擲(ほうてき)し、植草さんに不当な判決を下している。最悪なことに、マスコミさえも権力に迎合し、正当な真実を国民に伝えようとしないばかりか、積極的に植草さんを犯罪者に仕立てる報道を行なった。

権力筋は、植草一秀という一人のエコノミストに対し、警察、検察、司法、マスコミという権力の牙城を総動員させ、熾烈な個人攻撃を仕掛けたのである。非力な人間ひとりに対して布陣されたこの包囲は、まさに非道の極地と言えるだろう。この事実は、今の日本が近代法治国家として、とてつもなく異常な状況にあることを物語る。植草さんを永久に犯罪者に仕立て、彼の人間としての尊厳や社会的名誉をズタズタに切り裂いてしまおうとする獰猛な意志が政権中枢にある。この意味は米国の対日経済占領という大きな日米関係の中で、植草さんが売国小泉政権にとって、どれほど邪魔になる存在であったかを強くうかがわせるものだ。こういう邪悪な包囲網につぶれないで、果敢に反撃を開始している植草さんは立派だと思う。

 しかし、状況は変化してきている。植草さんの身の上に生じた、圧倒的に絶望的な状況の中で、水も漏らさぬ植草さん包囲網は、明らかに脆弱さが生じ始めてきた。小泉政権のもたらした政治的出力は、国民に大きな反感と不信感を引き起こし、国民は昨年の参院選で自公政権にストレートに“ノー”を突きつけた。磐石を誇っていた自民党も、小泉構造改革路線に露骨に反感を示す党員が出てきたようだ。今や自民党の一枚岩の堅固さが危うい状況に至っている。福田総理辞任後の自民党・清和政策研究会は、その権力の座を死守するために、五人の後任総理候補者をお祭り騒ぎのように掲げ、マスコミを総動員して、なりふり構わず国民の視線を引き付けてようとしている。

 国民は自民党がメディアを駆使して行っているこのお祭り騒ぎに、意外と冷静に引いた目で見ている。あの郵政民営化総選挙で、『郵政民営化、是か非か!』という、小泉氏の二値論理的なシングルイシューを熱狂的に受け入れた国民は、そのあとの小泉施政の痛すぎる結果に煮え湯を飲まされ、二度とあの選挙の二の舞を演じてなるものかと腹を括っている。学習したのだ。きたるべき衆院選挙では自民党はマスメディア、特にテレビを使って視覚的、演出的に自民党有利にメディア戦略を展開するだろう。それはある程度は功を奏するだろうが、国民は「またか」という醒めた目で見るだろう。おそらく、あの郵政選挙と同じようなようなことにはならないだろう。数々の偽装露呈や、デフレ経済がまったく改善されないこと、いざなぎ景気を超える景気水準などと言ったところで、庶民に近い中小企業や商店経営者、農漁業従事者は深刻な不景気の実感しかない。

 今度の総選挙では、自民党の下部組織や支援団体はかなりの造反組を出し、面従腹背で、こっそり民主党に票を入れる人々が多いような気がする。それほど国民は自公政権の破壊的な政策と嘘で塗り固めたリップサービスに嫌気を催し、立腹している。植草さんを絡み取っている磐石の包囲網は政権交代が実現すれば、脆くも崩れると思う。品川手鏡事件も、京急電車事件も、権力側の人間が単独でできる所業ではない。必ず複数の謀略犯で構成されているはずだ。自民党が没落し、その旧悪が暴かれる時、植草さんを嵌めた連中の中に、誰か真相を語る人物が現れないとも限らない。悪いことは必ず露見するはずである。謀略を企てた人物、それを指令し実行した人物、マスコミや官憲に謀略報道の手引きをした人物など、これに関わっている人物は意外と多くいるのかもしれない。どんなに秘密をガードしている者たちでも、蟻の一穴という諺(ことわざ)がある通り、意外なところから崩れていく可能性は大きい。

 植草事件に加担した謀略側の人間にも、国の行く末を心配し、小泉政権の売国所業に疑問を感じ、怒っている人物がきっといるはずである。政権交代が彼らに勇を鼓舞する力を与えるかもしれない。

神州の泉: 『植草事件』を惹起した巨大な闇(4) 権力の包囲網

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