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武田邦彦 (中部大学): 私たちは幻想の世界に生きる

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人間の脳の体積がすこしずつ大きくなってくると,脳と体の整合性がとれなくなってきた.それは約200万年前とも言われているが,時期はそれほど正確には分からない.

いずれにしても,この地上で始めて「体を上回る脳」を持った生物として人間が搭乗した頃のことである.その頃にルーシーという名前のついた女性の骨が発掘されている。

「女性のお尻が大きくならないと,男性の頭が良くならない」という原理がある。 何時の世でも,大切なのは女性のお尻と男性の頭脳である.

頭脳が優れているかどうかは,第1に頭脳の体積による.ところが頭脳は外側を頭蓋骨で覆われていて,脱皮はしないから,生まれてくるときにできるだけ大きく作っておかなければならない.

ところが女性のお尻の大きさに限界があり,お産の時に骨盤の大きさより頭が大きいと出てこないのだ.そこが限界である.現在はちょうど引っ越しの時にタンスを二階に上げるような要領,つまり回転させながら胎児の頭を出してくる。

女性のお尻が大きくなるにつれてギリギリまで体積を増やした男性の頭に異変が起こった。 頭脳活動の発達とともに本能が弱くなってきたのである。

ハッキリと異常が現れたのは,男性の性欲が無くなったことで,人間は子孫を残すという最も重要な機能を失ったことを意味していた.男性の性欲がなければ女性が男性の幻想を作って性欲を回復しなければならない.女性がお化粧をし出した瞬間である。

男性の変化では,発情期を失ったことがもっとも大きな変化で,もともと性欲がないので,「女」を見ても発情せず「美」によって発情するようになる。

このことは動物学や心理学の世界なので,ここではこれ以上の詳細には踏み込まないが,脳が発達したことによって人間は強い力を得たのだが,反対に幻想の世界で生活ができるようになったことを示している.

その後,男性の頭脳はさらに大きくなり,さらに幻想を抱くようになった.現代,目の前に展開するものの99%が幻想であり,1%ほどがリアルであると私は思う。

そして,99%の幻想に酔うか,それとも1%のリアルを正面から見る力があるかによって,その人の人生と,その成功が決定される。

将来,頭脳の脱皮手術が編み出されるだろう。たとえば3歳ぐらいの時に頭蓋骨を除去して,仮の大きな頭蓋骨を付け,そこから数歳の間,脳細胞の増殖を促進すると,もの凄い天才が誕生し,これまでとはまったく違う人間社会を造り出すだろう。

そしてさらに幻想が増え,99.9%が幻想となり,0.1%がリアル.それで人間はさらに不幸になるだろう。 人間の改善?の意欲はとどまることはない。

(平成21年2月10日 執筆)

武田邦彦

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