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先月の十勝沖
2カ月間発生続く
「規模や地域の予知は可能」

森谷武男博士
 【札幌】十勝沖を震源とし、9月11日に浦幌町や大樹町で震度5弱を観測した地震(マグニチュード7.1)で、2カ月前からFM放送などに使われるVHF帯の電波に異常が現れていたことが、北大地震火山研究観測センター研究支援推進員の森谷武男博士らの調査で明らかになった。電波の異常を観測して地震予知の研究に取り組む森谷博士は、今回もマグニチュード7クラスの地震を予測していたといい、「規模や地域の特定は可能になっている」と話している。

 「大きな地震の前、普段は聞こえないFM局の放送が遠くの地域でも聞こえるようになる」という現象が、アマチュア天文学者らの研究で知られるようになってきたことから、森谷博士らのグループは、2003年から道内にFM波の状況を観測する施設を設置している。昨年末までに十勝管内の広尾町内1カ所を含め、道内10カ所に観測網を広げている。

 9月11日の地震の前には、札幌市南区の観測施設で7月17日から9月1日までの40日間にわたって、日高管内新ひだか町や浦河町、広尾町、八戸市などの放送局の電波が強くなる異常が観測された。地震の後は、10月に入ってからも異常は現れていない。森谷博士は7月下旬から「襟裳岬沖で地震が起きる」と友人らに伝えていた。結果的に震源地がやや東だったが、規模は的中した。

 森谷博士によると、02年以降、およそ140回に及ぶ震度3以上の地震の前には、必ず電波の異常が観測されている。また、強い地震になるほど異常発生の期間が長くなり、異常終了からの時間も長くなる傾向がある。「日時の特定は難しいが、大きな地震がどの辺りの地域で起こるかという予報はできる」と自信を深めている。

 ただ、電波による地震予知の裏付けは仮説の段階を出ておらず、実際に取り組んでいるのは国内でも少数派にとどまる。森谷博士は「すべての科学は観測から始まる。データの集積により予報の精度がさらに高まれば、法則も新たに見つかるのではないか」と期待している。
(末次一郎)
 

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