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永田町異聞 byクレイジーパパ: いま本当に「大型株お買い得」なのか?

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マーケットは心理で上下するものだから、マスコミも危機をあおるだけでは能がない。確かにそうだが、それにしても株価を上げるために新聞が一肌脱ごうというのはいかがなものか。

気になったのは今朝の産経新聞である。「大型株 お買い得?」という見出しで、トヨタやソニーなどの優良株が異常な安値の今は買い得だという記事を掲載している。

いわく「トヨタは一株あたり年140円の配当があり、今月17日終値の3420円で買ったとすると、利回りは年4.09%になる」。定期預金のわずかな金利を考えると、株価がさらに下落したとしても高い配当利回りが期待できるという理屈だ。

そして市場関係者は「大型株は売られすぎ」「今後、利回り期待の買いが入るのでは」と指摘しているという。

これを読むと、現時点での利回りのよさが強調されているから、「今が買いだ」ということになる。ところが今後、配当が維持できるかどうかについては「減配や無配のリスクもあるが」と、いとも簡単に片付けられている。

トヨタが減配、場合によっては無配に転落する恐れだってありえないことではない。それが今後数年間に予想される経済危機の深刻さではないだろうか。

トヨタの高級車レクサスの9月の販売実績は前年比77%もダウンしている。世界経済を牽引してきた米国の過剰消費は空中分解し、国民は節約志向に向かっている。トヨタの減益幅はいまいわれている40%どころではないだろう。

これと関連した「ネット証券人気上昇 株暴落後、安値買い狙い」という産経の記事もネットで流れている。

日経平均株価が9000円を割り込んだ10日以降、ネット証券各社に個人投資家からの口座開設の申し込みや資料請求が急増、通常の2−5倍に上っているという。

この理由として「株式投資を始めるチャンスと考えている人も多いようだ」という証券会社広報担当者の分析を紹介している。

個人投資家への株式市場参入キャンペーンを新聞が後押ししている図式だ。

筆者も株を持っているから、どんどん買って株価を上げてほしいという気持ちは同じである。しかし、正直言って、現段階で、楽観的にマーケットを眺める気にはなれない。

気まぐれなミスターマーケットの動きを占うことは誰もできないが、おそらく、日経平均株価は7000円割れするだろうと個人的には覚悟している。もし6000円になることがあったら、余裕があれば買ってみてもいいとは思う。

マンションが価格を大幅に下げても買い手がつかず、不動産関連企業がバタバタ倒れ、引き続いてゼネコンの倒産の急増が懸念される。金融危機は確実に実体経済を侵食しはじめている。

17日のNYダウは下落基調だったが、相場の神様、バフェット氏の「買い推奨」が報じられるや一気に500ドルの急上昇。ところが、そこから下げに転じ最終的には127ドル安で引けた。不安定な状況は依然続いている。

ニューヨークの株式市場が安定しなければ、日本もしっかりとした歩調には戻らない。産経の記事が示すものは、証券会社の危機感と焦りでもある。

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